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AI画像生成とストックフォト

ストックフォト

AIによる画像生成が猛威を振るう今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?

今日この記事の最初の画像もAI生成画像です。

以前は毎回自分で写真を撮ったり過去に撮った画像を使いまわししてました。

便利です。

便利ではあるのですが、やはりフォトグラファーの端くれとして複雑な気持ちになります。

イラストレーターさんも同じような気持ちなのではないでしょうか。

ここら辺で(2023年8月)一旦ストックフォト各社のAI生成画像の取り扱いについてまとめてみたいと思います。

注意 あくまでも私サバ彦がざっくりと調べてまとめたものですので参考程度にしてください。事実とズレている可能性が多々ある怪しげな情報であるという事をお忘れなく。

PIXTAとAI生成画像

まずは日本のストックフォトサイトを代表してピクスタさんから。

ピクスタさんのAI生成画像について解りやすい部分をHPから抜粋しすと

※AI画像生成技術の利用にあたって、国内外で、法律面等も含めて議論や整備が追いついていない状況との認識であります。PIXTAでは引き続きこれらの技術に関する調査と検討を進め、適宜、方針の見直し等を検討してまいりますので、その点予めご了承ください。(PIXTA HPより)

ストックフォトの基本である「ストックフォトで購入した画像は訴えられたりしませんよロイヤリティーフリーっすよ。と言い切れないようですねAI生成画像の場合。

実際にAI生成画像も販売されています。

PIXTAさんの場合、例えば「人物」で「写真、イラスト」カテゴリーで検索した場合、AI生成画像は表示されないようです。少なくとも上位には。

カテゴリーにも「AI生成画像」は今のところありません。

AI生成画像を表示させるには「○○ AI生成画像」と検索するしかないようです。

そして表示される画像に「写真かと思った!」という画像が無いのも特徴です。

イラストっぽい画像のみ販売しているようです。

AIのイラストの画力はなかなか凄まじく多種多様な画風を駆使しているようです。

これは脅威ですね・・・。

ちなみにサバ彦の画力はこちら

私が帰ってきていないと思い油断してトイレのドアを開けっぱなしにしていた妻です。心のシャッター切りました。

下書き無しのボールペン一発なので下書きをするともう少し上手に書けます。

話しを戻します。

2023年8月21日にAI学習目的での使用を禁止したそうです。

理由はクリエイターへの配慮らしいです。

カッコイイですねピクスタさん。

まとめますと

  • AI生成画像も扱っているが積極的ではない
  • 法律面でハッキリしない限り扱い難いらしい
  • クリエイターへの配慮にも苦労している

こんな感じでしょうか。

Adobe StockとAI生成画像

次にアドビストックさんです。

ちなみに今回のブログの画像はカッコイイ文字もAdobe Fireflyというアプリで作ってます。

学習素材も著作権とかに触れないものだけを使っているらしいです。

そしてAI生成画像の扱いに最も積極的なのがアドビストックさんです。

何かわかりやすい部分を抜粋できないかHPを見ていたのですが、もう写真っぽいのもイラストっぽいのもガンガン扱っているようです。

「人物」とかで検索しても上位にAI生成画像がバンバン登場します。

今「人物」で検索してみてきましたが、最初のページ100枚の内10枚以上(多分12枚)がAI生成画像です。

検索条件で「AI生成画像のみ」とか「AI生成画像を除外」が選択できます。

そしてAI生成画像のクオリティーの高さが半端じゃありません

最高のモデルが何人でも登場し、最高のシチュエーションでめっちゃ笑顔。

サバ彦はアドビストックに一番稼がせていただいていたのですが、今年売り上げが激減しました。

今回調べて理由が解りました。

AI生成画像に取られちゃいましたね。

人間の撮った写真や描いたイラストがAIに勝てないのかというと(そもそも勝ち負けがあるのかわかりませんが)別問題だと私は思うのですが、ストックフォトという土俵だとAI生成画像は強いと私は思います。

ストックフォトで売れる画像の条件の一つである「伝わりやすい画像」というところでAI生成画像は強いですね。

めちゃくちゃ美人の女医さんが医務室で患者と話してる画像とか、撮るとなったらモデル数人雇って病院に撮影許可とってとかとてつもない労力が必要になるわけですが、AIに作ってもらえば・・・ここまで本格的なのはやったことが無いのでハッキリは言えませんが、写真を撮りに行くよりは短時間で労力も少なくて済むのでしょう。

まとめますと

  • AI生成画像を積極的に採用し、積極的に売っている
  • 写真っぽいものもイラストっぽいものも扱っている
  • クオリティーが高く、写真、イラストと並んで市民権を得ている

という感じだと思います。

iStockとAI生成画像

次にiStockさんです。

いきなり抜粋

ゲッティイメージズは、画像生成AIモデル(Stable Diffusion、Dall-E 2、MidJourneyなど)を使用して作成されたすべての提出物について、直ちに受理を停止します。また、画像生成AIモデルを使用して作成されたこれまでの提出物は直ちに削除されます。 画像生成AIモデルを使用したコンテンツの著作権に関して未解決の問題があり、さらに画像生成AIモデルの学習に使用されるベースの既存画像およびメタデータに関して未解決の権利の問題があります。 今回の変更は、3Dレンダリングの提出を妨げるものではなく、画像の編集および作成に関するデジタル編集ツール(Photoshop、Illustratorなど)の使用に影響を与えるものでもありません。 どうぞよろしくお願いいたします。 ゲッティイメージズ|iStock (iStockより抜粋)

ちなみにiStockはゲッティイメージズが運営しているという形です。

さすがゲッティイメージズさんだわ・・・

フォトグラファーやイラストレーターとしては嬉しいですね。

法律、権利面での問題が解決した場合、後発として不利になる可能性が高いにもかかわらずこの対応。

Adobe Stockと対極の対応ですね。

実際のところどうなんでしょうこの権利、法律の話って。

大きな会社が正反対の対応を取るくらい難しい問題なんですね。

もともとiStockさんの審査とか表示順とか大好きなのですが、惚れ直しました。

もうちょっと販売単価が良ければ・・・おっと今はそういう話しではなかったですね。

まとめますと

  • 著作権の問題が解決しないとAI生成画像は扱わない!

専属クリエイター希望者増えるかもしれないですね。

ShutterstockとAI生成画像

最後にシャッターストックさんです。

数年前の報酬制度改悪で私の心は離れてしまいましたがAI生成画像の扱いはどうなんでしょう。

全くチェックしていなかったので調べてみました。

シャッターストックさんのAI生成画像に対するコンテンツポリシーが更新されたので抜粋しますと

Shutterstockは、AIが生成したコンテンツの提出を寄稿者から受け付けていますか?

いいえ。当社は画像を生成するAIツールを開発しましたが、寄稿者がAIで生成されたコンテンツを当社のプラットフォームでのライセンス取得用に提出することを許可しません。一見矛盾しているように思えるかもしれませんが、このポリシーの背景にはいくつかの理由があります。

  1. 寄稿者アカウントと素材寄稿のガイドラインおよび寄稿者向けサービス規約(13条d項および13条f項)に従い、当社は寄稿したコンテンツすべての知的財産の所有権を寄稿者が証明できるようにしたいと考えています。AIコンテンツ生成モデルは多くのアーティストの知的財産とそのコンテンツを利用するため、AIが生成したコンテンツの所有権を個人に割り当てることはできません。 
  2. また、当社は、寄稿者の作品がAI訓練モデルで使用される場合に、寄稿者に対して適切な報酬が必ず支払われるようにしたいと考えています。市場ではさまざまなAIコンテンツ生成モデルが入手できるため、大半のAI生成コンテンツのモデルソースは当社で検証できません。そのため、当社は各コンテンツの生成に関与したすべての寄稿者への支払いを保証することができません。

だそうです。

受け付けないんですね。

ただ受け付けていた期間があるのか、探すと売っていたりします。

それを踏まえて続きを読んでください。

まずカテゴリーに「AI生成画像」というのが有り、他にも「AI生成ツール」というのも有ります。

シャッターストックさんからAI画像生成が出来てしまうんですね。

無料登録して試してみましたがAdobe Fireflyと変わらない感じです。

十分使えるのではないでしょうか。

そして「すべての画像」カテゴリーで人物を検索してみると・・・どうやら「すべての画像」カテゴリーだとAI生成画像は表示されないのかな・・・少なくとも上位には表示されないようです。

カテゴリーを「AI生成画像」にして検索すると・・・まぁ出てきますがAdobe Stockと比べると随分とクオリティーが落ちる感じです。

これってAdobe Stockが他社が著作権の問題で扱わないAI生成画像を扱っているからハイクオリティーなAI生成画像が沢山有るという事なんでしょうかね。

写真とかイラストは有名どころは各社に同じ画像を登録しているのが当たり前という感じですから。

Adobe Stockだけに有るAI生成画像がとても多く、シャッターストックにはその画像は登録されていない様です。

まとめますと

  • AI生成画像を扱っていた時期があったが今は受け付けていない
  • 自前のAI生成ツールを使わせてくれる
  • AI生成画像は著作権の問題が発生しなそうな物のみ扱っているように見える

こんな感じでしょうか

まとめ

現在(2023年8月)のストックフォトとAI生成画像をまとめますと、やはり著作権の問題が不透明というのが問題の様です。

わざわざストックフォトで画像を購入して使用したのに裁判沙汰になっては元も子もないですからね。

なのでストックフォト各社がバラバラの対応をしていて、調べるとちょっと面白いです。

もしかしたら貴重な時代なのかもしれないですね。

で、我々フォトグラファーのストックフォトでの未来を考えると・・・

今より良くなる事は無いでしょう。

まで購入してくれていた方々がAI生成画像を購入する、自分でAIを使って画像を生成する等コントリビューターにとって不利な事しか想像できません。

ストックフォトに限らずフォトグラファー、イラストレーターが稼ぐ機会を失うのは寂しい事です。

他者から「芸術なんだから金金言うな」なんて言われちゃいそうですが、作品をSNSに投稿していいね!をもらうよりも、購入してもらってお金をもらって自分の作品が使われているのを目撃して・・・という方が俄然やる気が出ますからね。

著作権等の法律で守られない限り、少なくともストックフォトという土俵ではAI生成画像に沢山の需要を取られていくのは間違いないと私は思います。

時代の流れというか技術の進歩というか、ちょっと逆らえない流れで先細りしていっちゃいそうですね。

儲からないものにしがみつくよりも新しいものに挑戦する方が楽しいかもしれません。

ただ写真撮るのは楽しいからなー。

ついでにストックフォトにアップしていくのは止めないかも。

他にも楽しく稼げる副業的なものをさがしてみますか。

でもAIに仕事を奪われる!的な話はどの業界にもあるし副業どころか仕事自体危ういのか?

この今のAI出現直後の時代を後で振り返った時、どう思うのか。

そして我々はAIとどう付き合っていくのか。

頑張って時代の荒波を乗り越えていきましょう!

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